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04|EFFORTLESS HONESTY

10月13日
読了時間: 5分

少し更新が空いてしまいました。

申し訳ございません...。


前回まででYUTASETOGAWAが始まるまでの話と、ブランドとして少しずつ形になっていった話、

そしてAW26からメンズブランドとしてリスタートするまでを書きました。


今回からは、9月からYUTASETOGAWA AW26のデリバリーが開始されたので、もう少し服そのものの話をしていこうと思います。




AW26のテーマは WHERE HONESTY 滲む誠実さとはなんだろうか。という問いをテーマに、好きな子にちょっかいを出してしまう幼い記憶など裏返った行動をすることが実は誠実で尊いんじゃないか。と感じたところがスターティングポイントです。




気取らないエレガンスや格好つけない格好よさなど、YUTASETOGAWAの哲学にも則っており、

AW26シーズンは全体のまとめ方の考え方としてEffortlessもキーワードに据えてあったりします。


「格好いい服を作ろう」と考えると、どうしても何かを足したくなる。


特徴的なディテールだったり、見たことのないシルエットだったり、新しい素材だったり。

もちろん、そういうものもファッションには必要だと思います。

僕自身、そういう服をたくさん作ってきました。


でもAW26を考えているときは、少し違う方向に興味がありました。


ちゃんとした服。


長く着られる服。


着ている人の邪魔をしない服。


そして、近くで見たときに初めて気がつくような、細かな違いがある服。


そんな服を作りたいと思いました。




だから今シーズンは、テーラリングについて改めて考えることから始まりました。




テーラードジャケットやコートは、服としてすごく完成されていると思います。

身体に合わせて立体的に仕立てる。

芯地を入れて、形をつくる。

裏地をつける。

着たときのシルエットを整える。

ひとつひとつに理由があります。

その一方で、完成されたものだからこそ、デザイナーが何かを加えすぎると、

途端に「デザインされた服」になってしまうようにも感じます。


AW26では、その境界について考えていました。



どこまで手を加えるのか。

どこから先は、手を加えないのか。

結果として、今シーズンはハンティングポケットを取り入れたジャケットスーツを発表しました。





Mod. HUNTING SUIT SETUP - GUABELLO®️ -



イタリア Guabello社のロイヤルフラノ生地を採用しておりウール特有のぬくもりのある表情。

ダブルの打合せだけど飾りボタンを無くした少しソリッドな印象。

中性的な大きめなラペル。

Vゾーンは少し深めに設計しそれに合わせて他のディテールも全体的に下めな配置。


一見すると、とてもオーソドックスな服ですが、実際に手に取ってもらうとより感じる

YUTASETOGAWAらしさみたいなものは滲んでいるんじゃないかと思います。





内側にハンティングポケットがあったり。

裏側の仕様に少し工夫があったり。

着たときのシルエットだったり。



実はハンティングポケットがついているジャケットはAW23で発表しており、

今作はそのアイデアをよりメンズウェアへと昇華したものです。





ジャケットの内側に大きなポケットがあれば、バッグを持たずに荷物を入れられる。

財布や携帯電話だけではなく、少し大きなものまで入れられる。

単純に便利だから作ったディテール。

でも、作ってみるとそれだけではありませんでした。


余談ですが、海外ではアジア人は特にスリの被害に遭いやすく、狙われたこともあります。

スリを防止できるといいな、と思ったのがはじまり.,,。笑





表から見えない。

でも、確実に存在している。

服を着ている本人には、その存在がわかる。

そういうところが妙に気に入ってしまいました。


服の内側には、外から見えないものがたくさんあります。

芯地だったり、縫い代だったり、裏地だったり。


完成した服だけを見ると隠れてしまうものですが、そこにも服を成立させるための理由があります。


僕はそういう部分が好きです。




「裏勝り」という言葉があります。



引用: 喜多川歌麿 青楼十二時 卯ノ刻



表よりも裏に凝る、というような意味で使われる言葉ですが、AW26を作っているときに、この言葉を何度か思い出しました。


別に派手なことをしたいわけではない。

誰かに見せるためだけでもない。

自分が着たときに、少し嬉しくなる。

服を脱いだときに、もう一度見たくなる。

そういう服がいいなと思いました。



だから今回のテーラリングは、外側から見たときの強さだけではなく、

内側まで含めて一着の服として成立させることを意識しています。

たぶん、これが今回の「honesty」のひとつなのだと思います。






ちゃんと作る。

必要なものは必要な場所に。

余計なものは、できるだけ足さない。

そして、その服を着る人が長く付き合えるようにする。

AW26では、そんな当たり前のことを、改めて考えていました。

テーラリングの話をすると、まだまだ書きたいことがあります。

毛芯のことや、マーベルトのこと。

キュプラの裏地や、生地のこと。

でも、その話を始めるとまた長くなりそうなので、今日はこの辺で。





Mod. HUNTING SUIT SETUP - GUABELLO®️ -

こちら決して安いとは言えませんが、以下の限られた店舗のみでの展開となっております。


CHIBA iii3

AICHI abundantism

OSAKA sign



ぜひお近くの店舗で素敵な接客を体験してみてはいかがでしょうか。









Thank you.







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